脱毛前後に予防接種はNG!その理由と、脱毛できない期間とは?

仕事の忙しい社会人であれば、休みの日にたくさんのスケジュールを入れてしまいがち。
脱毛と、ネイルと、インフルエンザの予防接種と……ちょっと待って!脱毛の前後は、予防接種を受けてはいけないんです。
今回は、脱毛前後の予防接種がダメな理由と予防接種について、そして脱毛できない期間、についてまとめました。
うっかり予防接種と脱毛予約日が重なってしまった人は、ぜひ読み進めてくださいね!
目次
予防接種前後の脱毛はなぜだめなの?3つの理由を紹介!
予防接種前後の脱毛は基本的にどのサロンやクリニックでもNGとされています。なぜなら体調不良や肌トラブルを引き起こす可能性があるから。
一体どんなリスクがあるのでしょうか?詳しくみていきましょう。
理由1.体調が万全ではないから
予防接種後は体調が万全ではないので、脱毛施術を受けることができません。
予防接種とは、力を弱めた病原菌を体内に注射し取り入れることで、その病原菌と闘う免疫をつくること。
少量なので体調に影響が出ない人もいますが、実際には体内に病原菌が入っていて、体が病原菌と戦っている状態なのです。
インフルエンザの予防接種を例に挙げると、予防接種後に体の倦怠感や微熱などの副作用がでることがあります。
一見、予防接種直後は問題が無いように見えても、脱毛中に気分が悪くなったりと、体調不良になってしまう可能性もあります。
脱毛は、健康状態が良い時に行うことを想定しているので、分かりやすく症状が出ていない場合でも、どこの脱毛サロンでも予防接種後の脱毛は禁止しています。
理由2.肌トラブルを引き起こす可能性がある
サロンやクリニックでの脱毛は、高温のレーザーを照射して毛根に刺激を与え毛を無くしていきます。
光脱毛で使われるマシンは約60℃以上、レーザー脱毛で使われるマシンは約200℃にものぼる高温のレーザーを皮膚に照射しています。
それはつまり、肌がやけどをしている状態と同じだということです。そこにさらに予防接種の刺激が加わると、肌の赤みや腫れといったトラブルに発展しかねません。
理由3.痛みを感じやすくなる
予防接種後は、肌の状態が敏感になっています。なので、普段はなんともないレーザーの刺激でも、予防接種後は痛みに体が過敏に反応することがあります。
また、予防接種をした箇所は肌が腫れていることもよくあります。そこへレーザーを照射するのも危険が伴います。
人によっては予防接種後の体調不良が長く続くこともあります。そのため、脱毛サロンやクリニックでは脱毛前後は期間をあけるように注意喚起しているのです。
予防接種以外以外の注射はどうなる?
そもそも、どのような病気に対して予防接種をするのでしょうか?この項では、予防接種をするべき疾病とその症状、そして予防接種をしたときに出る副反応について説明していきます。
予防接種の分類
ここでは、予防接種の分類について紹介してきたいと思います。
予防接種と聞いて、はしかやインフルエンザなどはパッと思い浮かぶものですよね。実はこれらのほかにも、国が予防接種法という法律の中で挙げている病気は10種類以上あります。
予防接種は、その接種の目的によってA類疾病とB類疾病に分けられます。
A類疾病とは、集団での感染を予防することを目的として予防接種を受けるべき感染症です。法律の中で挙げられているのは、ジフテリア、百日せき、急性灰白髄炎、麻しん、風しん、日本脳炎、破傷風、結核、Hib感染症、肺炎球菌感染症(子供がかかるもの限定)、ヒトパピローマウイルス感染症、などのほかにも、感染した場合重篤になるおそれがある疾病の12つです。こうしてみるとA類疾病は、20代の方であれば小さいときに予防接種を受けているものがほとんどですね。
B類疾病とは、個人の発病、重症化を予防することに重点をあてたものです。
法律に記載があるものは、インフルエンザと感染した場合に重篤になる可能性があるもの、の2つです。
特にインフルエンザは、子供大人関係なくかかるものなので、年齢に関わらず予防接種に行く機会も多いかと思います。
予防接種の副作用
A類疾病は小さいときに予防接種を受けている方が多いので、大人には関係がないと思う方もいるでしょう。ですが、その中でも実は20歳を超えてからも予防接種を受けたほうが良い疾病があるのをご存知でしたか?
A類疾病の中でも、大人になってからも予防接種を受けたほうが良い疾病と、その症状、そして予防接種を受けた時にどのような副反応が出るのかをまとめていきます。
菌 | 症状 | 予防接種の副反応 | |
---|---|---|---|
麻しん | 麻しん菌 | 風邪のような症状、発疹 | 発熱、発疹 |
風しん | 風しん菌 | 発熱、リンパ節の腫れ、発疹 | 発熱、発疹、リンパ節の腫れ |
破傷風 | 破傷風菌 | 筋肉のけいれん | 注射部位の腫れや赤み |
百日せき | 百日せき菌 | 風邪のような症状、せき | 注射部位の腫れや赤み |
インフルエンザ | インフルエンザ菌 | 発熱、倦怠感、のどの痛み、頭痛 | 注射部位の腫れや赤み、発熱、倦怠感 |
まずは、麻しんです。麻しんとは、麻しん菌によって感染する疾病です。風邪のような症状から体中に赤い発疹がでます。感染力が強く、同じ空間に麻しん患者がいるだけでうつるといわれています。
合併症がおこりやすい病気で、肺炎や脳炎で命を落とす方もいます。また、子供のころに予防接種が義務ではなかった、現在30代以降の方がかかると重症化することが多いというのも特徴です。予防接種を受けた時の副反応として、発熱や発疹が出る場合があります。
2つめに、風しんです。風しんとは、風しん菌によっておこる病気で、発熱やリンパ節の腫れ、発疹などが主な症状です。
20から30代の男性がよくかかる病気ともいわれているので、大人になってから予防接種を受ける人も少なくありません。予防接種の副反応として、麻しんと同じく発熱や発疹、リンパ節の腫れなどがでる場合もあります。
3つめに、破傷風が挙げられます。破傷風とは、破傷風菌が体内に入ることで筋肉のけいれんを起こす病気です。
50歳以上の方は予防接種を受けておらず、50歳以下であっても抗体が少なくなっているので、予防接種が推奨されています。予防接種の副反応として、注射した部位の腫れや赤みなどが主にみられるものです。
4つめに、百日せきです。百日せきは、百日せき菌に感染することで発症する疾病です。百日せき菌に感染すると、まず風邪のような症状から始まります。熱は出ないのですが、顔をまっ赤にしてせき込むようになります。
大人は死に至るケースは少ないですが、乳幼児の場合、息ができなくなり、死亡するケースもあるそうです。完全に回復するまでに約2・3か月かかることから百日せきと呼ばれています。副反応として、赤みや腫れが出ることもあるようです。
最後に、A類疾病ではありませんが、最も受ける頻度が多いインフルエンザについても少しだけ紹介します。毎年冬に、インフルエンザウイルスが流行することで学級閉鎖のニュースにもなりますね。発熱、倦怠感、のどの痛み、頭痛などが症状として出ます。予防接種の副反応として、注射部位の腫れや赤み、発熱や倦怠感などが主に挙げられます。
以上麻しん、風しん、破傷風、百日せき、インフルエンザの5つが大人になってからも予防接種を受ける機会がある疾病です。このほかにも、A類疾病ではないものの、おたふくかぜやみずぼうそうなども、20歳以降に予防接種を受けたほうが良いそうです。
予防接種を受ける可能性は、インフルエンザのほかにも意外と多くあること、予防接種の副反応が確認できましたね。
美容注射も肌トラブルの危険性があるためNG
では、ヒアルロン酸やボトックス注射などの美容注射であれば大丈夫なのでしょうか?
基本的に、脱毛と美容注射を同時に行うことも推奨されていません。どちらも肌に刺激を与える行為なので、同時に行うことで肌トラブルを引き起こす可能性があるからです。
美容皮膚科クリニックだと、脱毛と美容注射の両メニューを用意していることが多いですよね。空白期間をあければ脱毛期間中でも美容注射を受けることはできるので、どのくらい空ければいいのかはクリニックに確認してみましょう。
予防接種前後どれくらいの期間をあけるべき?
では、予防接種と脱毛はどれくらいの期間をあければ施術可能なのでしょうか?サロンやクリニックにより期間は異なりますが、最短で4日、長いところで2週間と定めているところが多いです。
各サロンやクリニックの予防接種への対応について、詳しく見ていきましょう。
【銀座カラー】赤みや腫れがひかない場合はNG
銀座カラーの公式HPには、《脱毛できない条件》として、「注射(予防接種を含む)の後、赤み、腫れがひかない方」との記述があります。
明確に●週間!とは決められていませんが、1~2週間程度空けることをおすすめします。
【ストラッシュ】前後1週間はNG
ストラッシュのHPにも、《施術不可となるケース》として「予防接種や薬を服用しているとき」との記述があります。
施術日の前後1週間以内に予防接種を受ける予定があったり、受けた後の場合は、施術がNGになるようです。
【リゼクリニック】前後2週間はNG
リゼクリニックの公式HPには、《脱毛前の注意点》として「脱毛前の予防接種はお控ください」との記述しがあります。
予防接種により発熱や腫れ等の症状が出る恐れがあり、照射でレーザーの熱をうけることにより、症状がさらに増悪する可能性があります。
引用:リゼクリニック公式
サロンやクリニックの中でも、最も長く前後2週間期間をあけなければいけません。
脱毛前後に予防接種をしてしまったら?
脱毛前に予防接種を受けてしまった場合には、すみやかに予約日時の変更を行いましょう。
「前日キャンセルNG」「前々日よりキャンセル料が発生」など、サロンやクリニックによって、キャンセル料が発生する期間が異なります。
アリシアクリニックやリゼクリニックなど、当日でもキャンセル料が無料なクリニックもありますよ。
家庭用脱毛器の場合はどうなる?
では、家庭用脱毛器などのセルフ脱毛の場合も、前後の予防接種はNGなのでしょうか?
家庭用脱毛器は誰でも扱えるように作られているため、サロンやクリニックの脱毛マシンに比べて照射パワーが弱いです。
家庭用脱毛器の中でも口コミ人気の高いケノンを例にあげると、説明書には特に予防接種にまつわる記述はありません。
照射パワーが弱いと言ってもレーザーをあてていることに変わりはないので、肌トラブル回避のために数日は様子を見た方が良さそうですね。
まとめ
予防接種前後の脱毛が禁止な理由は、体調が万全ではないからです。
サロンやクリニックによって、前後の空白期間が異なります。4日~2週間の間で定めている場合が多いですが、HPに記載がない場合は電話で問い合わせるようにしましょう。
脱毛も予防接種も、健康状態が良いことを前提として受ける医療行為です。安全に脱毛・予防接種ができるように、予防接種前後の無理な脱毛予約は控えましょう!
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